
Twitterでもツイートをしていましたが、先週はサンフランシスコで開催されたOpenAI DevDay 2025に参加してきました。生でサム・アルトマン見れたり、様々な人と知り合えたりして貴重な体験だったので記事として残しておきます。
まずイベント概要を説明し、その後DevDayの感想、サンフランシスコ&シリコンバレー観光の話などをまとめていきます😇 発表された内容については他の方が詳細にまとめられているのでそちらに譲るとして、この記事では僕の旅の感想をメインにして書きます。
イベント概要
まずイベントの概要を簡単に。
OpenAI DevDay 2025は、10月6日にサンフランシスコで開催されたOpenAI主催の開発者向けカンファレンスです。 参加者は約1,500人で、そのうち日本人は20人程度でした。
DevDay自体は3回目らしく、参加者の中には以前のDevDayに参加したという方もちらほらいらっしゃいました。参加費は$650(約10万円)とそこそこいい値段しましたが、その価値は十分にあったと思います。
会場はとても和やかな雰囲気で、ご飯でたまたま同卓になった人たちと気さくに話をするような感じでとても楽しかったです。日本人の参加者層は僕が話した範囲ではスタートアップの創業者や無職()の方が多く、いわゆる日本のメガベンチャー系の人はゼロだったのが印象的でした。
発表されたもの
ざっくりいうとこんな感じでした
- Apps SDKでChatGPT内で使えるアプリが開発可能に
- OpenAI版のDifyことAgent Kitで AI Agentが開発可能に
- エンタープライズ対応含むCodex正式版公開
- 3つのAPIが公開 (Sora2、GPT-5 Pro、gpt-realtime mini)
Difyっぽいサービスは事前にリークがあった通りだったので驚きはなかったですが、Apps SDK は想定していなかったので面白かったですね。ただ、一部メディアが「ChatGPTがOSの位置を奪いにきた!!」って騒いでるのは少し騒ぎすぎかなと思いました。そこまでは狙ってないんじゃないかなぁ、どうかな?
発表されたものの詳細についてはぬこぬこさんのこの記事が一通りまとまっていたのでこちらを読んでいただくことにして、以下ではDevDayやサンフランシスコ旅行の感想を書いていきます。
OpenAI DevDayの感想
洗練された会場
OpenAI DevDayはサンフランシスコにあるフォートメイソンセンターという施設で開催されました。昔は軍の施設だったのをリノベした施設だそうです。
入場には金属探知含む荷物チェックがあってだいぶ手間取っており、キーノートは10時からの開始予定でしたが入場に間に合わない人が多数出たのか開始が伸びていました。
キーノートの会場は外から見ると古びた倉庫だけど中は洗練された装飾で、キーノート聞きに中に初めて入った時にはテンション上がってワクワクしたのを今でも覚えています。
メインステージ以外にも2つのステージがあり、キーノートの後は並行してセッションが進んでいました。(そのためセッションの半分は聞けなかった)
基調講演の会場はこの倉庫らしい。でかい。
— ML_Bear (@MLBear2) 2025年10月6日
そして中めちゃくちゃカッコよくてテンション上がる😇 pic.twitter.com/cpry52a4tE
キーノートは非常に良かった
キーノート会場では知り合ったばかりのGOROmanさんとKiralさんが最前列に近い位置に席を取ってくださり、サム・アルトマンを至近距離で見ることができました。一生の思い出となったのでめっちゃ感謝しています。
日本でも深夜にライブストリームを聴いている方が多かったと思いますが、キーノートの内容はインパクトがあり、かつとてもスムーズな講演で終始テンション上がってました。一点残念なところを挙げるとすると、キーノートがあまりにもインパクトがあったので、その後のセッションはほぼ全て物足りなかったということでしょうか笑。
OpenAI、DifyのようなAgentビルダーツール「Agent Kit」を発表。事前のリークの内容とほぼ同じ。
— ML_Bear (@MLBear2) 2025年10月6日
外部サービスとのコネクターも含む様々なブロックを繋いで AI Agentを作成することが可能に。デモではマーケティングプラン立案やカスタマーサポートのサポートツールなどが紹介された。 pic.twitter.com/878WSyIaak
ライブデモの一体感いいね!
最近、Appleの発表会とかだと録画のものが多いですよね。OpenAI DevDayではキーノートを含む多くのセッションでライブデモが行われていました。(もちろん事前に準備したものを見せる3分間クッキング形式のものもあった)
ライブデモの際は観客全員が成功を祈っている雰囲気も素敵で良かったです。デモが成功するとみんな一緒に拍手して盛り上がり、一体感を感じられたのは現地参加ならではの醍醐味だと思います。
キーノートのライブデモは発表されたばかりのAgent KitでAI Agent組む迫真の8分間でめちゃくちゃ面白かったです😇 デモをしていた方もちょっと焦ってたのか早口だったのも緊迫感を高めていて印象に残りました。
8分で Dev Day参加者のサポート用の AI Agentを作るライブデモが行われた。説明しながら6分でワークフロー組んで、1分でフロントエンドに組み込み無事成功👏 pic.twitter.com/n21y2n7Rx8
— ML_Bear (@MLBear2) 2025年10月6日
セッションは少し物足りなさが
上でも少し書きましたが、セッションは少し物足りなさもありました。
OpenAIのブログで読んで知っている内容のセッションも多かったため、個人的には当日発表した内容のフォローアップをするセッション多めの方が楽しいんじゃないかなと思ったのですが、いつもOpenAIのブログ読んでる奇人変人ばかりじゃないと思うのでこの辺りは仕方ないのかもなと。
OpenAI社員もセッションを聞いていました。ジョニー・アイブがありがたい話 (哲学的で少し難解) をしている時に、あくびしながらケータイいじってるOpenAI社員の人がちらほらいてちょっと笑いました、これが自由の国かと😇
DevDayの価値
僕が感じたDevDayの価値も少し触れておきます。技術的な内容を得るだけなら、正直ライブストリームで良いと思います。ライブストリーム見てから公開された記事を読むのが情報収集としては効率的だと思います。
DevDayの価値は世界中から集まってきた人との出会いにこそあると思います。
例えば、DevDay会場にはゲーセンがあってクレーンゲームに並んでいたら、前の人が日本語でTwitterを見ているのが目に入りました。そこで声をかけて話してみたら、共通の知人がいて話が盛り上がりました。聞けばステルスで爆伸びしてるサービス創業者らしく、ここに来ないと聞けないような話をたくさんできて面白かったです。
他にも、ディナーで同じテーブルにいた若い3人組と話したら、17歳と18歳の大学一年生グループでこれまたスタートアップの創業者でした。大学入ったばっかりでスタートアップ創業してることに驚きましたが、現地ではそんなに珍しくないのかも。キラキラした目がとても眩しくて印象的でした。
技術的なキャッチアップはリモートで十分可能かもしれませんが、現地に来ないと得られない人との繋がりがあることは圧倒的な価値だと感じました。
集まった日本人勢で撮ったいい写真↓
OpenAIの瀬良さん @seratch_ja をDevDayで囲む会!Xでよく見かける生成AIガチ勢😁 pic.twitter.com/RP2OTadxL7
— Shin丨AI×プロダクト開発の専門家🤵🏻 (@shin_sasaki19) 2025年10月6日
グッズがたくさんもらえて嬉しい
技術カンファレンスといえばグッズです。
OpenAI DevDayもその例に漏れず、↓のツイートのものがもらえました。かなり気合い入ってるグッズで質感もよくとても気に入りました。パーカーの袖に刺繍入ってたりおしゃれでめっちゃいい。
昨日のOpenAI DevDayでもらったグッズはこんな感じだった。パーカーの袖にAAの刺繍も入っててかわいくて手が込んでる。今年の冬のお気に入りの服になりそう😇 pic.twitter.com/FYFstuzKFf
— ML_Bear (@MLBear2) 2025年10月7日
会場で色々ワッペンが配っていてこれ何に使うんだろう?って思ったらアイロンマシーンでバッグに貼り付けてくれました。手がこんでる、さすが参加費10万円取るイベントだなと😇
トートバッグのワッペンは会場のこんな感じの場所でアイロンマシーンで貼り付けてくれる、これも手が込んでるなぁ〜という印象。 pic.twitter.com/16OoVTft0e
— ML_Bear (@MLBear2) 2025年10月7日
そのほかのイベント体験
食事は微妙
朝昼晩3回の食事が出ました。これはありがたかったのですが、正直言うと晩ご飯以外はあんまり美味しくなかったです。おまけで出してもらってるようなものなので仕方ないかな。
特に昼が微妙であんまり味のしないキヌアサラダ(?)を食べるのが大変でした笑。ヘルシーなんだろうけど、うーん、味が…。
あーでも夜のパーティでビールが4種類から選べたのは酒飲みとしては助かりました🍺
日本のテックカンファレンスでたまに寿司とかおにぎりが出てくるのありますが、あれは外国人絶対感動すると思いました笑。
All Gender トイレに困惑
サンフランシスコはLGBTQの方々への配慮が非常に進んでいる街のようで、トイレに「All Gender」という種類がありました。
男性も女性もみんな使うトイレってことですね。街中では男女別のトイレに加えてAll Genderトイレがある場所が多かったのですが、会場内にはAll Genderトイレしかありませんでした。
用を足していると後ろを女性が通っていくことに正直違和感はあって最後まで慣れませんでした😅
ゲームセンターが楽しかった
会場内にはコミュニケーションの起点としてゲームセンターが設置されていました。以下のようなものをみんなで遊んで楽しかったです。
- クレーンゲーム: ほとんどみんなぬいぐるみ取れてる中、僕は取れなくて悔しかった🤣
- ゲーム機: たぶんCodexがVibe Codingしたゲームを遊べる
- プリクラ: 写真を撮った後に↓のようなイラストをプリクラにしてくれるマシーン
プリクラやってみた。
— ML_Bear (@MLBear2) 2025年10月6日
結構面白かった🤣 pic.twitter.com/0yxXmwW3CL
サンフランシスコ観光記
ここからはサンフランシスコ(SF)観光について書きます。2日ぐらいしか観光してないのでとても薄いレポートですが何かの参考になれば。
めっちゃ天気いい
SFの印象は「とにかく天気がいい」でした。滞在期間中ずっと雲ひとつない快晴でめちゃくちゃ気持ちよかったです。ただし、朝晩はかなり寒く、1日目は少し風邪気味になってしまいました。
シリコンバレーのGoogle本社のあたり(マウンテンビュー)まで行くと天気がいい上にポカポカ陽気で、同じベイエリアでも結構違うんだなと思いました。GoogleからAppleに行くとに乗ったlyftの運転手はずっと天気を自慢してて楽しそうでした。
Waymoの乗車体験が良かった
SF滞在中に最も印象的だった体験は Waymo の無人タクシーの乗車体験でした。「たかが無人運転でしょ?」って舐めてたのですが、以下のようにいい点が多数あって乗車前後で印象が全然変わりました。運転手がいないことの影響は結構大きいんだなと。
- 自動運転が非常に丁寧 (Uberの運転手は非常に荒い運転をする人がたまにいる)
- 車内はとても綺麗 (UberやLyftは車内汚い人も多い)
- 会話したくない時に会話する必要がない
- わざと遠回りしてないか気を使わなくていい
- 些細な点だけど雰囲気の良い音楽がかかってて心地よい
SFの人が普通に受け入れて、社会に無人運転タクシーが溶け込んでいるのも興味深い点でした。DevDayの会場の周りもWaymoだらけだった。何年後かわからないけどこれが主流になるんだろうなぁと思いました。
縦動画なので見づらいですがこんな感じ
治安はあまり良くない
僕はフィッシャーマンズワーフという観光地周辺に宿泊していて危ない目には遭わなかったのですが、中心部の夜の治安はあまり良くないらしい。
最近少しマシになったらしいですが前の市長が警察予算カットしてた時期がひどかったとのこと。フェンタニル系の麻薬の蔓延も問題らしい。 SFで会った人たちもみんな夜はUberしたほうがいいよと言ってました。
物価はもちろん高い
物価は非常に高かったですが、高い高いと聞いていたので驚くほどではなかったです。ホテルが1泊300ドル、水1本2.5ドル、昼飯1回25ドルとかそんな感じでしょうか。ヨーロッパのリゾート地の方が高いかも。
ご飯を安く済まそうと思えばハンバーガー屋で$10でセット買って食べたり、ピザ屋行って$6ででかいスライス食べたり、スーパーでなんか買ってきて凌げるので旅行としてなら耐えられると思う。栄養バランス崩壊してるけど笑。とはいえもちろん住むには高いと思う。
シリコンバレーにも行ってみた
せっかくなのでシリコンバレーにも足を伸ばしました。UberやLyftで1時間ぐらい。電車だと1.5時間ぐらい。
Google ビジターセンター
カフェと簡素な土産物屋がある程度でした。知り合いのつてをたどってオフィスの中に入る方法を模索すべきだったかも。あと行ったのが週末だったので、平日だと周辺にGooglerがいて雰囲気味わえるのかもしれない。ふと手に取ったボールペンの価格を聞くと$6とぼったくりで笑いました。

Appleビジターセンター
観光客向けのでかいApple Storeがありました。ここもオフィスは入れず (というか森の中にあって外観すら見れない)。ここでしか買えないらしいTシャツがかわいくて何枚か買った。Apple Parkの中を見れるARもまぁまぁ面白かったです。


コンピュータ歴史博物館
個人的にはここが当たりでした。そろばんを含む太古の計算機の紹介から始まり、
- ENIACなど初期のコンピューターの実物展示
- シリコンバレーの黎明期から現在までの歴史
- 半導体の作り方の解説
- ソフトウェア産業の勃興 (マイクロソフトの歴史多め)
- ゲーム機の進化の話
など、コンピューターにまつわるありとあらゆる展示が盛りだくさんで3時間以上滞在しました。 それだけいても最後の方は疲れて飛ばしながら見たので、また近くに行く機会があれば行ってみようと思います。




交通事情
SF版SUICAが便利でイケてる
Clipper(交通ICカード)が便利でした。Apple Walletに入れられて、チャージも簡単。SUICAも独自アプリ使わずにこうしてほしい。SFは全米の都市としては珍しく公共交通の便がとても良いらしく、路面電車やバスが市内全域をカバーしています。Googleマップで調べて乗ってClipperでピッとするだけで移動できて便利でした。
ライドシェア事情
現地ではUber、Lyft、Waymoをタクシーとして使ってました。上記の通り、Waymoの無人運転に感動していましたが、Lyftの派手なダイナミックプライシングも印象に残りました。
タイミングによっては爆安で、SFから1時間ぐらい離れた場所にあるGoogleまで乗って$60で済んで驚愕しました。(あとで調べたら日本のタクシーが初乗り安くて長距離乗るとすごい高いらしいということも知った)
ただし、Lyftはたまに車が来ないこともあったのでその時はUberに切り替えてました。ちなみにUberやLyftはフリーウェイをものすごいスピードで爆走するのでちょっと…、いや、だいぶ怖かったです😅 (Uberなどは乗った時点で金額が決まるので運転手としては最短で客を降ろすと時給が上がって良い)
観光地あれこれ
その他の観光地の感想もざっと書いておきます。
- ゴールデンゲートブリッジ: 青空に赤い鉄橋が映えて本当に綺麗でした。ちなみに完成したのは1937年らしい。第二次世界大戦前にこんなクソデカ建造物を作ってたと知って、日本はよくこんな国と開戦しようと思ったなと複雑な心境になりました。
- フィッシャーマンズワーフ: ただの商店街…?って感じではありましたが、名物らしいクラムチャウダーは美味しかったです😋
- アルカトラズ島: TripAdvisorで高評価でしたが、個人的には「暇なら行く」程度でいいかなという感じでした。
- 中華街: City View Restaurantという店でぬこぬこさんとGOROmanさんと乾杯させてもらったのですが、ここのご飯が美味しかったです。量も非常に多く現地で食った飯で一番よかった。ただかなり汚かった。夜も治安があまり良くないらしい。



おわりに
最後まで読んでいただきありがとうございます😇
今回が初めての海外技術カンファレンスの参加だったのですが、普段の生活や仕事ではなかなか出会う機会がない人たちとの出会いが多く、大変有意義な経験となりました。
次回も良さそうな機会があれば、また参加したいと思います。
んじゃまたね👋